なんで白髪になるの?そもそもの疑問にお答えします

負んぶしている老夫婦

年齢を重ねるにしたがって、増える髪の悩みの一つといえば白髪ですね。白髪は、年齢とともにどうしても増えてしまうものですが、あまりにも量が多いと実年齢よりも老けた印象を与えてしまうため、白髪染めをしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、「なんで白髪が生えるの?」という疑問に対し、白髪ができるメカニズムや、白髪を増やさないための工夫について説明します。

髪の色はどうやって決まる?

髪の断面図出典 https://www.kao.com/jp/haircare/hair/1-5/

日本人は、一般的に黒髪の方が多いですが、世界的に見るとブロンズや金髪など、髪にはさまざまな色があることが分かります。この色の違いは、髪の中にあるメラニン色素の色と量がもたらしているものです。

黒褐色のメラニン色素の量が多いと黒髪になりますが、髪の中にメラニン色素がほとんど含まれていないと白髪になります。一方で、髪が毛根で作られた直後の状態は、メラニン色素が含まれていないため、白髪の状態です。

髪の毛は白髪で生まれた後に黒髪として育っていきます。この黒髪になっていくプロセスはどのようなものでしょうか。それには、まず毛髪ができるメカニズムを知る必要があります。毛根の先端にある毛乳頭は、毛細血管から養分を取り込んだ後、周りにある毛母細胞に栄養を与えるのが役目です。そこで養分を得た毛母細胞は、常に分裂を繰り返すことにより、毛髪を作り出します。

毛母細胞の周りには、色素を生成する細胞「メラノサイト」があり、ここで髪の色を与えるメラニン色素が生成されます。毛母細胞によって作られたばかりの髪は白い状態ですが、成長する過程において、メラノサイトからメラニン色素を取り込むことで黒くなります。そして、最終的に頭皮から押し出されるようにして、黒い髪が外へ外へと伸びていくという仕組みになっているのです。

白髪が生まれる仕組み

メラノサイト出典 https://www.siragazome.jp/about/couse.html

髪を黒くするには、メラニン色素が必要で、それはメラノサイトで作られると説明しましたが、そのメラニン色素を作るためには、「チロシナーゼ」という酵素の働きが不可欠です。このチロシナーゼが加齢などにより減少することで、メラノサイトの機能が低下してメラニン色素が作られなくなるために、黒い色が付いていない状態のまま、髪が伸びていくのです。この色が付いていない髪は、光に反射して白く見える、つまり白髪であるわけです。また、メラノサイトそのものが死んでしまうこともあり、この場合も白髪となって現れます。

そもそも、メラノサイトが消失したり、チロシナーゼが減少したりする根本的な原因は何なのかについては、2019年時点では、まだ完全には解明されていません。

白髪が増えてしまうこんな行動

高齢の男性と女性イラスト

白髪ができるメカニズムは説明しましたが、それでは、実際に白髪ができる原因は何でしょうか。最もよくいわれるのは加齢、つまり自然な老化現象によるものですが、実際には白髪になりやすい人かどうかについては、個人差があります。また、老化と並んで白髪の原因として挙げられるのが遺伝です。なかには10代や20代といった若い時期に白髪が生えてくる場合もあります。

遺伝子

さらに、最近の研究によると、白髪は黒髪と比べてメラノサイトを維持させたり、髪を黒くさせたりするための重要な働きをもつ遺伝子の発現量が低下していることが判明しています。また、遺伝的な原因によって先天的に色素を形成する能力がない人も白髪になりやすい傾向です。そして、部分的に皮膚の脱色が起こるという皮膚の病気、「白斑症」の症状が頭皮部分に現れると、その部分が白髪になる場合があります。

考える男性

その他にも、過度のストレスがかかっていることや食生活の乱れなどによる栄養不足、代謝異常に関する病気や薬の副作用なども原因として挙げられます。ちなみに、「白髪を抜くと逆に白髪が増える」というまことしやかなうわさがありますが、毛髪を抜くことが原因で、さらに白髪が増えるということはありません。

白髪が目立ってきて気になるために抜きたくなるということは、逆に白髪が増えてきたからそのような気持ちになり、さらに白髪が増えたと思い込んでしまうことが考えられます。むしろ、無理に髪を抜くと毛根を傷つけてしまう可能性もありますし、新たに薄毛の悩みが生まれてしまうため、避けた方が良いでしょう。

ブラシとクリーム

白髪を見せたくない場合に白髪染めをするという手段があります。「白髪染めをすることにより、よけいに白髪が増えていくのではないか」といううわさがありますが、これも迷信です。

まとめ

今回は「なんで白髪が生えるのか?」という疑問に対し、白髪が生まれるメカニズムなどについて、説明してきました。「老い」の象徴として語られることが多い白髪ですが、一方で男性は「ロマンスグレー」という表現で落ち着いた熟年のイメージとして捉えられることもあるでしょう。

スーツ姿の男性

また、女性でも最近では元フジテレビアナウンサーの近藤サトさんが、黒く染めずに自然なグレーの髪で過ごすことを公言して話題になっています。黒髪であれ白髪であれ、自分に似合っているのかどうかや、自分がどちらの姿でありたいかというところから、考えてみてはいかがでしょうか。

記事の参考URL

https://www.siragazome.jp/about/couse.html
https://www.shiseidogroup.jp/binolab/h_0002/
https://www.siragazome.jp/about/trivia/case06.html
https://mi-mollet.com/articles/-/17435