薄毛を指摘した祖父母が残した謎。カツラの変更がもたらす生活の変化とは?

 

空を眺める老夫婦

穏やかな口調の裏に隠された、苦い記憶。
それを丁寧に話してくれる。

増毛は一大決心だからこそ、若い頃に受けた心のダメージは計り知れない。
それでも、家族の温かい支えがあって、安心して過ごせる編み込み式のカツラに出会えたと教えてくれた。

それから約14年。フルフェイスのヘルメットの着脱のときもハラハラしないし、プールにも行ける。何より、心の安心感が満足の日々をもたらしてくれる。

薄毛への祖父母の指摘と永遠の謎

20代後半で、髪の毛が薄くなってきたことを自覚した。そのきっかけは、仕事の研修会が終わり、みんなで打ち上げに行ったときのこと。

カラオケに行くと、部屋が鏡張りになっていて、ふと自分の頭部が見えたのだ。女性も半数くらい出席している中で、自分の姿がどのように見られているのか気になった。

鏡で髪を気にする男性

それまでにも、親から「薄くなってきたね」と言われていたし、1年に数回ほど会う、田舎の祖父母からも「薄くなったし、何かをつけたらどう」と言われていた。現在は他界してしまったから、それがカツラを指していたのか、育毛剤を指していたのかは、永遠の謎になってしまったが、そうしたことが重なって、「考えないとな」と思うようになった。

当時、バイクの免許を取ろうと、体を鍛えるためのランニングに取り組んでいたが、走る距離が伸びるにともなって、髪が薄くなっていくのも感じていた。体を鍛えて体型がスマートになっても、髪が薄い…というのは心苦しいもの。さらに薄毛が目立つようになり、枕に髪の毛が付いていたりするのを目にすると「このままだとまずいかな」という意識も強くなる。

ランニングする男性

大手カツラメーカーへの期待と憂鬱

まだ20代ということもあって、自覚後の行動は早かった。若いころは好奇心が旺盛で、何でも一度はやってみようという考えだったから、TVCMで見た大手メーカーに説明を聞きに行った。自宅からも近く、気軽に行ける点も大きかったが、一大決心だったことは間違いない。

でも…話を聞くだけと思って出向いたものの…その日のうちに契約をさせられてしまったのだ。身の上話を聞いてくれた担当の男性が「あなたのことを思っているから、契約をしてください」と泣き出した。今、冷静に振り返るととても怪しいが、若かったわたしは、こういうことに免疫がなく、ころっと騙されてしまったわけだ。

そんな中でも、そこで作った着脱式のカツラを付けると「髪型が変わったね」「前より良くなったね」と周囲からも言ってもらえたので、見た目には自信がついた。

でも通い続けているうちに、着脱式のカツラをいくつも買うことになったり、カツラのメンテナンスでお店に行くたびに育毛剤や高額の機器を売りつけてくるような、やや強引な営業スタイルが増えていった。次は「何を売りつけられるのかな」という気持ちがついて回る。お店に行って会話が弾んでも、必ずと言っていいほど商品を勧められるから、「行きたくないな」という気持ちのほうが強くなっていた。

お金を手に持ち悩む男性

カツラの変更がもたらす生活の変化

お店の対応がつらくなっていたとき、母から「編み込みタイプというやつがあるみたいだけど。そっちの方が良いんじゃない?」と一度だけ言われたことがあった。親にはとくに何も言っていなかったが、増毛をしたことにも気付いていただろうし、金銭的な負担も気にしてくれていたのだと思う。

私自身もこれまでの経験を糧に、商品のことだけではなく、スタッフの方の評判も、事前にネットなどで情報収集に明け暮れた。

そして満を持して店舗へ…
正直、「こんなお店もあるのか」と思うくらいスタッフが押しつけがましくなく、気がかりだったコミュニケーションの面でとても安心出来た。加えて着脱式から編み込み式に変わったので、「外れない」という安心感が備わった。

たとえばバイクのヘルメットの着脱時はその一つ。フルフェイスだったこともあって、着脱式のカツラ時代は、毎回ハラハラ。それが、今は普通に外すことが出来る。編み込み式の場合は、たいていのことは出来るというのは大きな変化だ。

バイクに腰を掛ける人

それから14年余りお世話になっているが、現在も、概ね満足している。自分のストレスが軽減されていることが何より大きいが、昔、一緒に心配してくれた母や、天国にいる祖父母もホッとしてくれているのではないかと思う。

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