30年間利用したカツラメーカーからの転向。豊かなセカンドライフを求めて。

テニスをする老夫婦

「編み込むタイプのカツラに変えてから、生活が普通になった感じがする」

彼は、静かにこう言った。増毛デビューをしたのは30代半ば。金具式のカツラを、30年間使い続けたという。しかし、徐々に不満が溜まっていた。

66歳になり、彼は編み込むタイプのカツラに転向したそう。そこから、普通に生活ができるようになったと語ってくれた。

カツラの順調な船出、そして…

私はもともと、髪の毛の量が多い方だった。だからこそ、薄毛に対しても余計に気になったのかもしれない。鏡を見るたび、「M字が目立つな…」と落ち込んだのだ。

男性の生え際

薄毛を意識し始めてから、育毛剤を使った記憶はない。覚えている限り、最初からカツラを検討した。「早くしないと、余計に目立ってしまう」「ひどくなる前にやっておきたい」という気持ちが強かったのだと思う。

カツラにはさまざまの種類があるが、初めて買ったのは金具式だった。

「周りから指摘されるだろうか?」

そんな心配もあったが、いざカツラデビューをしてみると、案外普通。職場でもカミングアウトはせず、いつも通りに振舞った。段階的に髪の毛の量を増やしたからなのか、そもそも誰も気づかなかったのだ。恐らく、話題にすらなっていない。

だが、日に日に金具式のカツラに対する不満が溜まっていった。「取れたらどうしよう」「もしかして、バレてる?」など、増毛ならではの悩みが生まれたのだ。気軽にシャワーや海に入れない。寝る前も、外さなくてはならない。おまけに、行く毎にメーカーのスタッフはしつこく営業してくる…。長年良かれと思って使っていたカツラだが、だんだんとストレスが溜まっていった。

頭を抱え悩む男性

30年の月日を経て。転向してわかったこと。

正直、なぜ30年間も続けられたのか未だに分からない。唯一考えられる理由と言えば、もしかすると「簡単に他メーカーに移れない」という意識が強かったのかもしれない。だが、30年間使った金具式のカツラから編み込み式のカツラに転向して、本当に良かったと思う。一ミリも、後悔はしていない。

初めて編み込むタイプのカツラを着けた時は、正直驚いた。カツラなのに取る必要が一切なく、シャワーを浴びる時も寝る時も付けたままで大丈夫だったのだ。金具式を使っていた頃の心配事も無くなり、求めていた「普通の生活」が手に入った。

「もっと早く、編み込むタイプのカツラに気づいていれば…」そう思うことは、たまにある。最初から編み込むタイプのカツラを使っていれば、普通に温泉に入ったり、海に飛び込んだり、カツラを気にすることなく泊まりの旅行に行けたかもしれない。昔から多趣味を持っていた私にとって、間違いなくたくさんのメリットがあったはずだ。

露天風呂

カツラ転向=人生のチャレンジを継続する

今は年が年のため、編み込みタイプのカツラに転向したからといって、そこまで大きく変わったことは特にない。確かに普通に生活できるようになったが、それだけだ。だが、それでも私は転向したことが正しい選択肢だと思っている。「髪の毛を気にする必要が一切ない」というのは、やはり編み込むタイプのカツラの大きな強みだ。

これから、人生がどう転がるかは分からない。だが、私にはやってみたいことがある。それは、地域に密着した仕事だ。スーパーでもコンビニでも、職種にこだわりはない。ただ、今までやったことのない仕事に挑戦してみたいと思う。

編み込み式のカツラに変えてからまだ多くの時間が経ってはいないが、これからのセカンドライフが楽しみでしょうがない。

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