その抜け毛、病気かも?髪が抜ける可能性のある病気とは

今この記事に辿りついたあなたは、このようにお悩みなのではないかと思います。

「抜け毛が多い原因は、なにか病気なのかな?」

抜け毛が多くなる病気は数種類あり、男性に特に多いのはAGA(男性型脱毛症)、その他にも円形脱毛症や粃糠(ひこう)性脱毛症などが挙げられます。

これらの抜け毛が多くなる病気には特徴や前兆があり、皮膚科を受診して治療をすれば抜け毛や薄毛の進行を止められます。

まずはこの記事を読んで、抜け毛が多い原因が本当に病気なのかを判断してみましょう。

また、あなたが「抜け毛が多い」と思っていても、それは病気ではなく正常の範囲内の抜け毛なのかもしれません。

皮フ科かわさきかおりクリニック 院長 川﨑 加織 先生
皮フ科かわさきかおりクリニック 院長
川﨑 加織 先生
新生児からご年配まで幅広い年代の肌や毛髪の診療を行う「皮フ科かわさきかおりクリニック 」にて院長として日々診療にあたる。
特に頭髪の治療に力を入れており、AGAをはじめ、FAGAや円形脱毛症など様々な悩みに対し、西洋医学だけでなく、鍼灸などの東洋医学や栄養療法などを用いて、あらゆる角度からアプローチし治療をすることを得意とする。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているわけではございません。

実は異常ではない?1日に抜ける髪の本数

「抜け毛が多い」とは、具体的に髪が何本を抜ける状態のことを指すのでしょうか?

日本皮膚科学会の「皮膚科Q&A」によると、1日100本の抜け毛は正常の範囲内で、髪の毛が抜ける反面でおおよそ100本の髪の毛が再生され、ほぼ一定の髪の毛の本数が保たれるとされています。

100本の抜け毛を表した写真

(100本の抜け毛を表した写真)

1日100本以上の髪の毛が抜けることを「抜け毛が多い」と判定できますが、抜け毛の本数は季節によっても変動します。

明確に原因は解明されていないものの、秋は抜け毛が200~300本でも正常の範囲内と言われているため、季節などの影響も考慮した上で抜け毛の本数が正常の範囲内なのかを判定する必要があります。

抜け毛の本数について、詳しくは「季節のせい?抜け毛が止まらない時に考えられる原因と対策」でも解説しているので併せてご覧ください。

抜けた毛から健康状態をチェックしよう

抜け毛の本数が正常の範囲内かどうかと同じく、抜け毛の健康状態をチェックするのも重要です。

まずは自然に抜けた髪の毛の「毛根部分」に注目してみましょう。

仮に以下のような異常が認められた場合、頭皮環境や髪に何かしらのダメージがあると考えられます。

正常な抜け毛の毛根と異常が疑われる抜け毛の毛根のイラスト画像

 

〇 正常な抜け毛の毛根
・毛根が米粒のような楕円形で膨らんでいる
・毛根に白い半透明の薄い膜のような毛根鞘(もうこんしょう)がついている

 

× 異常な抜け毛の毛根
・粘性の白い付着物(皮脂)がついている
・毛根の形がいびつ(ヒゲやくびれがある)
・毛根がない(小さい)

 

全ての正常な抜け毛に毛根鞘がついている訳ではないので、正常な毛根の判定は「形状」を重視しましょう。

正常な毛根についている毛根鞘と、異常な毛根についている皮脂は同じ「白い物質」ですが、この2つの見分け方は「粘性があるか否か」です。

毛根についている白い物質に粘性があれば「皮脂のかたまり」、粘性がなければ「毛根鞘」と判断できます。

次に、抜け毛の髪質に注目してください。

これは髪の生え変わりの周期(ヘアサイクル)が、正常かどうかを判断する基準になります。

しっかりと太い髪の毛と細くて産毛のような髪の毛のイラスト画像

正常な抜け毛はハリやコシがある太い髪の毛ですが、細くて産毛のような髪の毛であれば、ヘアサイクルが乱れて髪の毛が成長しきれていない異常な抜け毛の可能性があります。

抜け毛の毛根や髪質に異常が出る原因について、詳しくは「男性の薄毛・抜け毛の原因は?髪が生える基礎知識とセルフチェック法」をご覧ください。

抜け毛が多い時に考えられる病気

抜け毛が多い時にまず考えられるのは、頭皮環境や生活習慣の乱れによる「ヘアサイクルの乱れ」です。

ただ、シャンプーや頭皮マッサージなどのヘアケアを徹底して、健康的な生活をしていても抜け毛の本数に変化が現れない場合、何かしらの病気による抜け毛である可能性もあります。

この章では、抜け毛が多い時に考えられる様々な病気について解説します。

AGA(男性型脱毛症)

AGA(男性型脱毛症)の症例イメージ画像

AGA(男性型脱毛症)とは、思春期以降の男性に最もよく見られる薄毛や抜け毛の病気です。

日本皮膚科学会の「皮膚科Q&A」によると、日本人成人男性の約3人に1人がAGAになるとされており、早ければ20代前半からAGAの症状が出始めます。

抜け毛の原因がAGAである場合「ある日突然、異常に抜け毛が増える」という事はなく、数年かけてじわじわと薄毛や抜け毛が進行します。

AGAの症状の特徴

AGAによって薄毛や抜け毛などの症状が発症するのは「前髪の生え際の前頭部」や「つむじ周辺の頭頂部」で、こめかみ周辺の側頭部や後頭部には変化が見られません(理由は後述します)。

以下は日本国内でのAGA治療の際に用いられる、「ハミルトン・ノーウッド分類」と「高島分類」を複合した、日本人男性のAGAの進行パターンのモデルです。

日本人男性のAGA(男性型脱毛症)の進行パターンモデルのイラスト画像

AGAの進行パターンについて、詳しくは「あなたの生え際はどの形?薄毛タイプから見る初期治療のススメ」をご覧ください。

抜け毛の原因がAGAである場合、他の毛(後頭部の毛など)と比べると、抜け毛が細かったり短かったりするのも特徴的で、頭皮の痛みやかゆみなどは伴いません。

AGAの原因

AGAが発症する原因は、「男性ホルモン」や「遺伝」が関係していると言われています。

男性ホルモンの一種(テストステロン)が前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞に作用し、通常は2年~6年かけて成長するはずの髪の毛のヘアサイクルを乱してしまいます。

この髪の毛のヘアサイクルが乱れることで、髪の毛が成長しきれずに細く短くなって抜けてしまいます。

結果、生えている髪の毛の本数が減り、髪の毛が薄くなっているように見えるのです。

正常なヘアサイクルとAGA(男性型脱毛症)の場合のヘアサイクルの比較図

AGAの遺伝性原因について、1948年にアメリカの研究者ハミルトンが「男性型脱毛症と遺伝の関係性」について研究結果を発表しています。

先述した「男性ホルモン(テストステロン)」は、遺伝子要素(母親から受け継がれる性染色体のX染色体)によって、AGAの症状に作用する度合が異なります。

そのため、同じAGAという病気を抱えていても、薄毛や抜け毛の進行には個人差があるのです。

AGAの原因について、詳しくは「男性の薄毛・抜け毛の原因は?髪が生える基礎知識とセルフチェック法」をご覧ください。

またAGAが原因となる薄毛と遺伝の関係について、詳しくは「なぜハゲる人とハゲない人が居るのか?」をご覧ください。

円形脱毛症 

円形脱毛症とは、髪の毛や体毛が円類形の脱毛斑となって脱落する後天性脱毛症です。

円形脱毛症は性別や年齢を問わずに発症する病気です。その発症率は人口の1~2%と推測され、特に20代に発症が多い傾向があります。

円形脱毛症は単発(脱毛が1か所)であれば放置しても問題はなく、自然治癒するケースが多いです。

ただし、複数箇所に脱毛が確認されるケースや、それ以上の兆候がみられた場合、脱毛範囲が広くなるケースもあるため放置はおすすめしません。

円形脱毛症で髪の毛が抜けた状態でも、毛根を生成する毛包は存在するため、治療に成功すれば髪の毛は再生されます。

円形脱毛症の症状の特徴

円形脱毛症の症例画像

円形脱毛症の症例(家庭の医学 大全科より引用)

円形脱毛症の症状の特徴は、一部分や複数部分の髪の毛や体毛が円類状(円形状や楕円状)で脱落し、脱毛部分の周辺の毛が短く折れた状態になることです。

頭部の髪の毛に現れる円形脱毛症は4つの病型があり、頭皮全体に対する脱毛部位の広さや数によって分類されます。

頭部に現れる円形脱毛症の病型

単発性通常型1か所で髪の毛の脱落が見られる
多発性通常型複数か所で髪の毛の脱落が見られる
全頭型髪の毛が全て脱毛する
蛇行型側頭部と後頭部の生え際から脱毛する

※表は横スクロール可能です

 

ごく稀に髪の毛とそれ以外のありとあらゆる体毛が脱毛する病型もあり、これを「汎発性(ばんぱつせい)脱毛症」と呼びます。

円形脱毛症の特徴は抜け毛以外にも、爪に「小さな凹み」や「爪の横の溝の変化」などの症状が、患者全体の4分の1に見られるのも特徴の1つです。

円形脱毛症は自覚症状がないのが一般的ですが、脱毛部分に軽度のかゆみや違和感を伴うケースもあります。

円形脱毛症の原因

円形脱毛症が発症する原因は、毛髪や体毛が成長している時期にリンパ球の攻撃を受けて毛包組織が壊される「自己免疫疾患」ですが、どうして自己免疫疾患が誘因されるのかは未だに解明されていません。

自己免疫疾患が誘因されるのは様々な要因が考えられ、「アトピー素因」「遺伝」「合併症」「精神的ストレス」などが挙げられます。

円形脱毛症とアトピー素因
国内の調査結果によると、円形脱毛症の患者200名のうち、患者本人にアトピー素因があるケースが82例(全体の41%)を占め、さらに家族にもアトピー素因があるケースをは108例(全体の54%)とされています。
このアトピー素因とは、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎などの「アトピー性疾患」を指します。

 

円形脱毛症と遺伝
中国での大規模疫学調査によると、患者全体の8.4%で家族にも円形脱毛症になった人がいたとデータが出ています。
一親等(親と子)など患者との関係が近いほど発症率は高くなり、一卵性双生児では55%が双子の両方で円形脱毛症を発症するという調査結果も報告されています。

 

円形脱毛症と合併症
円形脱毛症には自己免疫性疾患が合併すると言われており、甲状腺疾患・尋常性白斑・SLE・関節リウマチ・Ⅰ型糖尿病などが挙げられます。
日本皮膚科学会によると、甲状腺疾患や患者全体の8%、尋常性白斑は全体の4%が円形脱毛症の合併率が報告されています。

 

円形脱毛症と精神的ストレス
一般的に「円形脱毛症=精神的ストレス」と思われていますが、精神的ストレスが全ての円形脱毛症を誘発する訳ではありません。
現在でも精神的ストレスが円形脱毛症に関与しているか否かの科学的根拠は乏しく、あくまで自己免疫疾患を引き起こす可能性の1つとして考えられています。

粃糠(ひこう)性脱毛症

粃糠(ひこう)性脱毛症とは、脂漏(しろう)性皮膚炎の発症に脱毛が伴ったものと考えられており、特に思春期以降の男性に多い病気です。

基本は頭皮を清潔に保つことが大切で、ステロイド外用薬などを塗布して頭皮の炎症を抑え、同時にかゆみ止めの抗ヒスタミンなどを内服して治療を行います。

慢性や再発性で数か月から数年症状が続いた後に治癒していくため、根気よく治療を続ける必要があります。

粃糠(ひこう)性脱毛症の症状の特徴

粃糠性脱毛症の症状が現れる前に、脂漏性皮膚炎による頭皮のフケや炎症などの症状から始まります。

脂漏性皮膚炎の症状は、頭全体に灰白色の頑固なフケや、紅斑(ピンク色のアザのようなもの)が生じ、軽度のかゆみを伴うのが特徴です。

頭部や顔に症状が出るケースが多いですが、中には皮脂の分泌が多くなったり、顔・脇の下・鼠径部(※)・胸部・背中の上部に症状が現れたりするケースもあります。

※鼠径部(そけいぶ)…太ももの付け根と下腹部の境目

粃糠性脱毛症の症状は脂漏性皮膚炎の症状が進行した後に始まり、初期の段階では髪質は細く乾燥し、前頭部から頭頂部にかけて細い髪の毛が生えて拡大していきます。

粃糠性脱毛症の症状を放置すると発毛障害となり、最終的に髪の毛が完全に抜けてしまいます。

粃糠(ひこう)性脱毛症の原因

脂漏性皮膚炎が発症して粃糠性脱毛症になるには、以下のような流れが考えられています。

粃糠性脱毛症になる原因
①脂漏性皮膚炎によって頭部全体にフケが発生
②フケが頭皮の毛穴を塞ぐ
③塞がれた毛穴の中で脂分が増える
④毛穴に常在菌(マセラチア)が繁殖する
⑤常在菌によって毛根が炎症
⑥毛根の炎症によって脱毛を引き起こす(粃糠性脱毛症)

 

脂漏性皮膚炎の詳しい発症原因は解明されていませんが、体質や環境、皮膚に在住する常在菌(マセラチア)によって皮膚炎が引き起こされるという説が有力です。

成人の脂漏性皮膚炎の場合、以下のようなものが脂漏性皮膚炎によるフケが生じる原因と言われています。

・皮脂の汚れをよく落とせていない

・ビタミンB群が不足している

・ストレスによるホルモンバランスの乱れ

・アレルギー体質

女性に多く見られる抜け毛の病気

髪の毛をクシでとかす女性のイメージ画像

ここまで、主に男性の抜け毛の原因となる病気を紹介してきましたが、女性に多く見られる抜け毛の病気もあります。

ここでは女性に多く見られる、抜け毛が多くなる病気について解説していきます。

女性男性型脱毛症(FAGA)

女性男性型脱毛症(FAGA)とは、女性に発症する男性型脱毛症(AGA)のことを指し、「びまん性脱毛症」と呼ばれることもあります。

先述したように、AGAは男性ホルモンの一種「テストステロン」が毛乳頭細胞に作用をして、薄毛や抜け毛を引き起こす病気です。

女性も男性ホルモン「テストステロン」は存在していますが、その濃度は男性の1/20と少なく、さらに女性ホルモン「エストロゲン」が作用して薄毛を防いでいます。

ただ何らかの原因で女性ホルモン分泌が減少して、男性ホルモン分泌が多くなった時、女性でもAGAのような薄毛や抜け毛の症状が出てしまいます。

女性ホルモンが減少するのは、加齢・ストレス・生活習慣の乱れが原因と言われていますが、一定量の女性ホルモンの分泌は保たれるためAGAの薄毛や抜け毛とは症状が異なります。

女性男性型脱毛症(FAGA)の場合、髪の毛全体が薄くなる・頭頂部の薄毛が目立つ・髪が細くなるのが特徴です。

慢性甲状腺炎(橋本病)

慢性甲状腺炎とは甲状腺に炎症が起きる病気で、別名「橋本病」とも呼ばれています。

30~40代の女性に発症する割合が多い病気で、男女比率は「男1:女20~30」と言われていますが、男性に例がない訳ではありません。

本来はウイルス等から体を守るはずの自己免疫機能が、自分の体を攻撃してしまう免疫異常が原因とされていますが、どのようなきっかけで発症するのかは明らかになっていません。

免疫異常によって甲状腺が炎症を起こして腫れ、甲状腺のホルモンが低下することで以下のような症状が現れます。

慢性甲状腺炎による症状
髪の毛が減る(薄毛)・全身の浮腫み・汗の量が減る・皮膚の乾燥・食欲不振・寒さを感じやすい・便秘など

 

ただし、甲状腺のホルモンが低下するのは橋本病の患者全体の10%、軽度の低下は20%、あとの70%は甲状腺機能は正常です。

トリコチロマニア(抜毛症・抜毛癖)

トリコチロマニア(抜毛症・抜毛癖)の症例画像

トリコチロマニア(抜毛症・抜毛癖)の症例(家庭の医学 大全科より引用)

トリコチロマニアとは、自分の髪の毛を癖で引き抜くことを繰り返すことによって脱毛状態になることで、別名「抜毛症」や「抜毛癖」とも呼ばれています。

成人患者の9割が女性で、特に利き手側の髪の毛の一部や全てを引き抜くケースが多く、境界のはっきりした短髪部分が前頭部や側頭部などにあるのが特徴です(眉毛やまつげを抜くケースもあります)。

髪の毛を抜くことで、欲求不満や精神的ストレスによる緊張感や不安を和らげようとするのが原因です。

トリコチロマニアによる脱毛に対する治療は必要ありませんが、皮膚科だけではなく精神科に相談が必要になるケースもあります。

産後の抜け毛

産後の脱毛とは、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌低下により、一時的に髪の毛が減少することです。

米国皮膚科学会によると、出産3~4ヶ月後に抜け毛が始まり、数週間でピークを向かえるものの、1年以内には自然に元に戻るとされています。

産後の抜け毛に対する治療には、いろいろな選択肢があります。鉄や亜鉛をはじめとする栄養素の積極的な摂取や医療用サプリメントの内服、最近では頭皮に直接注射を打ったり、発毛剤の使用が可能だったりすることもあります。

もし、出産から1年を経過しても抜け毛が多い場合は、皮膚科の受診をすると良いでしょう。

全身性エリテマトーデス(膠原病の一種)

全身性エリテマトーデス(SLE)とは、慢性の炎症性の自己免疫結合組織疾患で、日本では「指定難病49」になっています。

日本全国に6~10万人の患者がいると考えられており、男女比率は「男1:女9」と比較的女性に多い病気です。

患者全体の70~90%は妊娠可能な年齢の女性ですが、高齢になると男女差が少なくなります。

全身性エリマトーデスで「自己免疫機能がどうして自分の体を攻撃するのか」という原因はまだ解明されていません。

全身性エリテマトーデスの症状は、以下のようなものが挙げられますが、人によって症状は様々です。

全身性エリテマトーデスの症状
・片頭痛やてんかん
・発熱や倦怠感
・関節の異常(関節痛から炎症まで様々)
・皮膚の赤み(頬部発疹や蝶形紅斑)
・粘膜部分に潰瘍
・全身や局所の脱毛
・肺・心臓・リンパ節・脾臓・神経系の異常など

抜け毛の病気かも…そんな時に取るべき対策

抜け毛が多くなる病気について、ここでもう一度復習しておきましょう。

病気特徴
AGA
(男性型脱毛症)
✓前髪の生え際や頭頂部が薄くなる
✓数年かけてじわじわと進行する
✓抜け毛が細く短い
✓痒み・痛み・皮膚の炎症はなし
円形脱毛症✓円類型の脱毛が突然できる
(全頭や蛇行型の可能性もあり)
✓1か所~複数に脱毛が確認できる
✓基本的に自覚症状はない
 (違和感を覚えるケースもあり)
粃糠性脱毛症✓頭皮全体に灰白色のフケが出る
✓頭皮にピンク色のアザのようなものができる
✓脂漏性皮膚炎の症状が出た後に脱毛が始まる
✓髪が細くもろくなる
✓患部に軽度の痒みを伴う

※表は横スクロール可能です

 

抜け毛の病気(女性に多い病気)
・女性男性型脱毛症(FAGA)
・慢性甲状腺炎(橋本病)
・トリコチロマニア(抜毛症 / 抜毛癖)
・産後の抜け毛
・全身性エリテマトーデス

 

この記事を読んで「病気による抜け毛ではない」と安心した方も、これを機会に、日々の生活を見直していくことをおすすめします。

薄毛の予防対策や防止対策について、詳しくは「【薄毛対策】男性におすすめの髪の抜け毛予防&防止対策を解説」をご覧ください。

もしかして…と思ったら皮膚科へ

抜け毛の病気が疑われる方は、すぐに病院(皮膚科)を受診することをおすすめします。

今回ご紹介した抜け毛の症状が見られる病気の中には、自然治癒する病気もありますが、放置して症状を悪化させてしまうと治療に長期間かかってしまいます。

まずはお近くの皮膚科で抜け毛の原因となる病気が何なのかを診断してもらい、正しい治療を受けましょう。

帽子や髪型、かつらでカモフラージュする

薄毛の原因が分かって病気の治療中でも、どうしても周りの目が気になってしまうのではないかと思います。

そこで、ここでは薄毛をカモフラージュする方法をご紹介していきます。

帽子やバンダナでカモフラージュする

「帽子」や「バンダナ」などの身近なアイテムは、薄毛カモフラージュに最適です。

これらは紫外線などによる、頭皮への刺激を回避できるというメリットもあります。

【帽子】
黒いつば付きキャップ(帽子)のイメージ画像 帽子といえば様々なデザインがありますが、男性(特に面長の方)はつば付きのキャップがおすすめです。
落ち着いた雰囲気を出したい人は、レザー生地やブラックのキャップを選ぶと良いでしょう。

 

【バンダナ】
バンダナを巻いた男性のイメージ画像 バンダナは通気性が良く頻繁に洗濯ができるため、蒸れを気にされる方や頭皮に外用薬を塗布されている方におすすめです。
静電気は頭皮への負担の原因となるため、静電気をなるべく起こさない、綿やシルク素材のバンダナを選ぶと良いでしょう。帽子と同様、落ち着いた雰囲気を出すにはネイビーやブラックがおすすめです。

 

かつら(ウィッグ)を使用する

本格的に抜け毛による薄毛対策をしたい方は、かつら(ウィッグ)の使用を検討すると良いでしょう。

ただし薄毛や抜け毛の病気の治療内容によって使用の可否は異なるため、必ず主治医に相談してください。

かつらによる増毛について、詳しくは「増毛の方法って何がある?メリットやデメリットを徹底解説」をご覧ください。

髪型に一工夫する(AGAの方におすすめ)

もしあなたがAGAと診断されたなら、髪型に一工夫を加えることで、生え際や頭頂部の薄毛を目立たないようにすることも可能です。

薄毛を気にされる方はつい髪を伸ばして隠しがちですが、髪を長くするとボリュームダウンを促し、逆に薄毛が目立ってしまいます。

ヘアカット・ヘアセットによって薄毛をカモフラージュした男性(セット前・セット後)

薄毛専門のヘアサロンでヘアカットをし、薄毛が目立たなくなった事例が沢山あります。

AGAによる薄毛をカモフラージュするために髪型で一工夫してみたい方は、「薄毛の方でもカット次第でイケてる髪型に!これだけ変わるビフォーアフター6選」も併せてご覧ください。

参考文献
日本皮膚科学会「円形脱毛症診療ガイドライン2017年版
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「毛の生え変わりというのは、どんなことですか?
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「男性型脱毛症の軟毛化の原因は何ですか?
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「円形脱毛症というのはどんな脱毛症ですか?
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「トリコチロマニア(抜毛癖)はどんな脱毛症ですか?
MSDマニュアル家庭版「円形脱毛症
MSDマニュアル家庭版「全身性エリテマトーデス(SLE)
MSDマニュアルプロフェッショナル版「抜毛症(トリコチロマニア)
家庭の医学大全科「脂漏性皮膚炎
家庭の医学大全科「粃糠性脱毛症
日本医真菌学会「Malassezia と脂漏性皮膚炎 ・アトピー性皮膚炎 –
病院検索ホスピタ「粃糠性脱毛症
Medical Note「粃糠性脱毛症
兵庫県医師会「脂漏性皮膚炎で髪の毛が抜ける
ひまわり皮フ科「女性男性型脱毛症(FAGA)
Dクリニック大阪メンズ「女性にもAGAはある?「FAGA(女性男性型脱毛症)」について
Doctors File「橋本病
伊藤病院「橋本病とは
M3.com「産後の抜け毛に学会が助言【米国皮膚科学会】
難病情報センター「全身性エリテマトーデス(SLE)(指定難病49)
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