育毛剤の効果とは?副作用は大丈夫?正しい選び方と使い方

この記事にたどり着いた方は、育毛剤の情報をいろいろと調べていくうちに「育毛剤って効果があるものなのだろうか……?」と疑問を持っているのではないかと思います。

結論から申し上げると、育毛剤の効果が出るかどうかはあなたの髪や頭皮の状態、理想像、そして使い方によっても左右されます。

この記事では、育毛剤の効果の有無はもちろん、薄毛にお悩みの方のための育毛剤の正しい選び方・使い方をご紹介します。

恵比寿美容クリニック 副院長 西田 恭之 先生
恵比寿美容クリニック 副院長
西田 恭之 先生
東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は副院長として診療に従事。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているわけではございません。

薄毛予防にもなる?育毛剤の効果とは

育毛剤のボトルのイメージ画像

そもそも、育毛剤とは「頭皮を清潔に保ち、髪が育ちやすい環境を作る」ためのものです。髪のコンディションを整え、いま以上の抜け毛を防ぐ効果が期待できます。

それではより具体的に、育毛剤にはどのような効果があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

育毛剤を使うべき人・効果を見込める薄毛

育毛剤には、いま生えている髪の毛に対して、抜け毛や薄毛の進行を予防する働きがあります(具体的な有効成分はこのあとご紹介します)。

薄毛が気になってきた人はもちろんのこと、

  • 髪の育ちやすい環境をつくりたい人
  • 健康的な毛髪状態を維持したい人

上記に当てはまる人にとっても、育毛剤を使う価値は十分にあるといえます。

育毛剤と「発毛剤」は違うもの?

育毛剤とよく混同されやすいのが「発毛剤」。名前は似ていますが、効果は全く異なります。
発毛剤は脱毛症の治療を目的とした医薬品(薬)です。活動が低下している毛母細胞に働きかけたり、頭皮の毛細血管の血流を活性化させたりすることで、新たに毛を生やす効果(発毛効果)が期待できます。
育毛剤には発毛剤のような発毛効果はありませんので注意してください。

効果を求める人のための育毛剤の選び方

ドラッグストアの育毛剤コーナーで育毛剤を選んでいる男性のイメージ画像

ひとくちに育毛剤といっても、その種類はたくさんあります。さまざまなメーカーから数多くの育毛剤が発売されているため、何を基準に選べばよいかわからないという方も多いでしょう。

そこで、ここからは「育毛剤の選び方」を解説します。健康的な頭皮環境を整えて、より高い育毛効果を得るためには、2つの選び方ポイントがあります。

育毛剤の選び方 2つのポイント

①「医薬部外品」の育毛剤を選ぶ
②育毛剤の成分から選ぶ

選び方①医薬部外品の育毛剤を選ぶ

育毛剤のパッケージを見ると、「医薬部外品」や「化粧品」と書かれたものがあると思いますが、より効果を期待できるのは「医薬部外品」と書かれた育毛剤です。

「医療部外品」と「化粧品」では効果効能の範囲が違います。定義は次の通りです。

医薬部外品以下の目的で使用され、人体に対する作用がおだやかなもの
・吐き気等の不快感、口臭や体臭の防止
・あせも、ただれ等の防止
・脱毛の防止、育毛又は除毛
化粧品人体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変えるために、または、皮膚や毛髪を健やかに保つために使用され、人体に対する作用がおだやかなもの

※表は横スクロール可能です

(「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」を参考に編集部作成)

医薬部外品は、厚生労働省が許可した効果効能に有効な成分が一定濃度で含まれているもので、「医薬育毛剤」と表記されていることもあります。対して、「化粧品」に分類される育毛剤は「医薬部外品」よりも表示できる効能が限定されています。

つまり、医薬部外品と書かれた育毛剤であれば、薄毛予防に効果が期待できる成分が配合されているということになります。

選び方②育毛剤の成分から選ぶ

同じ医薬部外品でも、育毛剤としての有効成分はさまざまあります。その中でも、特に以下のような成分が入っているかどうか確認しましょう。

  • アデノシン
    毛乳頭細胞における増殖因子発現を促進することが示されている成分で、ミニチュア毛の太毛化を促します。もともと体内に存在する成分なので、副作用は少ないと考えられていますが、頭皮のかゆみや発赤などの副作用が起こる可能性もあります。
  • サイトプリン・ペンタデカン
    毛乳頭周囲の血管新生を促したり、ケラチンの合成を補助したりする作用により、健康的な毛髪環境を整える効果があります。副作用は軽微であると考えられています。
  • t-フラバノン
    花王株式会社が開発した成分で、毛母細胞を活性化する効果や抜け毛を防ぎ成長を保つ効果があります。重大な副作用も報告されておらず、副作用は軽微であると考えられています。

これらの成分は、日本皮膚科学会が発行している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」で「B(行うよう勧める)」または「C1(行ってもよい)」として認定されているため、これらの成分を含んだ育毛剤の方がそうでないものよりも効果を見込みやすいです。

女性向け育毛剤を男性が使っても大丈夫なの?

男性用の育毛剤と女性用の育毛剤を比べると、含まれる成分が少し異なります。
例えば、女性向けの育毛剤には、肌への刺激の少ない「グリチルリチン酸ジカリウム」や、美しい髪づくりに役立つ「エチニルエストラジオール」 などが含まれています。

しかし、男性の薄毛の原因として多いのは、AGA(男性型脱毛症)によるヘアサイクルの乱れです。女性用の育毛剤は、男性脱毛症(AGA)のようにヘアサイクルの乱れを考慮して開発されていないため、男性の方が使っても期待する効果を得られない可能性があります。

男性の方が育毛剤を選ぶ場合は、男性の薄毛を考慮して開発された「男性用」「男性向け」の育毛剤を選ぶようにしましょう。

ちなみに、育毛剤のパッケージにはっきり「男性用」「女性用」と明記されていない商品もありますが、以下のようなポイントで男性用かどうかを判断することができます。

  • パッケージのデザイン

男性用育毛剤コーナーの陳列の様子

※男性用育毛剤コーナー

女性用育毛剤コーナーの陳列の様子

※女性用育毛剤コーナー

黒色や青色、金色などを基調としたデザインは男性向け育毛剤であることが多いです。
一方、赤色やピンク系のパッケージは女性向けであることが多いです。

  • 商品パッケージの説明文
    「男性の髪をいたわる〇〇を配合」のような一文がパッケージやPOPシールに書いてあったり、使用方法の説明イラストに男性が描かれていたりすると、その育毛剤は男性向けである可能性が高いです。

育毛剤の効果をさらに高める育毛剤の使い方

育毛剤を手に取る男性のイメージ画像

育毛剤の効果をさらに実感するためには、その使い方にも注意しましょう。

購入した育毛剤の説明書きに従って使うことが大原則ですが、ここでは、育毛剤の効果をさらに引き出すことができる使い方を3つご紹介します。

ポイント①1日2回、朝と入浴後(就寝前)に使う

育毛剤は、一度つけただけで1日中効果が持続するものではありませんので、朝晩2回つけることが大切です。

朝は、起きてから整髪する前にシュッとつけます。育毛剤で濡れた髪の毛や頭皮はドライヤーで乾かしても問題ありませんが、同じ部位に熱風を当て続けるとダメージを与えてしまうので注意してください。

夜にも忘れずにつけましょう。入浴後、頭皮がきれいな状態で育毛剤を使用することで、成分が頭皮により浸透しやすくなります。また、入浴後は血管が拡張して血行が良くなっているため、栄養が頭皮に行きわたりやすくもあります。

また、睡眠中は成長ホルモンが多く分泌されて毛髪の成長につながるため、寝る前のタイミングで育毛剤を使い頭皮を活性化しておくことが大切です。

もちろん、ここでご紹介したのはあくまでも一般的な使い方です。お使いの育毛剤の使用説明書に「1日1回でよい」と指定のある場合は、それに従うようにしてください。

ポイント②頭皮マッサージをする

育毛剤をつける前には頭皮マッサージをするとよいでしょう。頭皮の緊張がほぐれて血行が良くなるだけでなく、心地よい刺激でリラックスすることもできます。

  • 側頭部のマッサージ
    手のひらや指の腹を使って、頭皮を持ち上げるように動かす。指を擦るのではなく、頭皮を動かすのがポイント。
  • 前頭部・後頭部のマッサージ
    側頭部と同じように、頭皮を持ち上げるように動かす。目尻が少し上に釣り上がるくらいの強さがおすすめ。

ポイント③毎日続ける

育毛剤を利用してみて、「頭皮がかぶれたりかゆくなったりする」などといった副作用が見られなければ、ひとつの区切りとしておよそ半年間、毎日続けるようにしてください。

「半年間も?長すぎるよ……」とお感じの方もいらっしゃるかもしれませんが、これには髪の毛が生えるメカニズムが関係しています。

ヘアサイクル(毛周期)のイメージ図

髪の毛一本一本にはそれぞれ「ヘアサイクル(毛周期)」があり、成長を始めてからおおよそ2~6年の周期で生えかわるようになっています。

ヘアサイクルのうち、髪の毛が抜けていく「休止期」は2~3ヶ月の期間があります。育毛剤を使い始める前から「休止期」に入っていた毛が完全に抜けきって通常のサイクルに戻るのには、正常な場合でも3ヶ月ほどかかるといわれています。

つまり、育毛剤の効果が実感できるようになるのには、少なくとも3ヶ月くらいはかかるということです。

このように、髪が生えるメカニズム上、1週間や2週間ですぐに効果が現れるものではないので、効果を実感し始めるまでは根気よく使い続けることが大事です。

育毛剤の副作用も理解しておこう

育毛剤を使用する上で、効果だけでなく起こりうる副作用も理解しておく必要があります。

といっても、育毛剤は発毛剤(医薬品)と比較すると、副作用の種類は少なく、また軽症で済むものが多いです。

皮膚の炎症を起こす可能性がある

起こりうる副作用として代表的なのは皮膚の炎症です。

  • 頭皮のかゆみ・かぶれ
  • 頭皮の黒ずみ
  • 頭皮の赤みや腫れ

自身の頭皮と育毛剤の成分との相性が悪いと、発症します。万が一、副作用が出たら使用をやめ、使っていた育毛剤を持参して医療機関の診断を受けましょう。

また、副作用を引き起こす可能性を低くするために、正しい用法・用量で使用しましょう

育毛剤の正しい知識をマスターして、効果的な薄毛対策を!

今回は育毛剤の効果についてご紹介しました。大切なのは、自分の頭皮環境に合った育毛剤を選び、正しいケアを行うことです。

薄毛への対策というと育毛剤のイメージが強いと思いますが、普段のケアを見直すなど、他にもできることはあります。髪の状態が気になっている方、現在の状態を維持したい方は、こちらの記事もあわせてご一読ください。

 

参考文献
e-Gov法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
大正製薬「発毛剤と育毛剤の違いを知っていますか?
日本化粧品技術者会誌「女性の薄毛とアデノシンによる改善効果
花王「育毛成分t-フラバノン
医療法人昴会 野村医院「薄毛と睡眠不足の関係
@DIME「育毛剤を使うのにベストなタイミングは?
YouTube「薬用育毛剤MIYABIKA「頭皮のマッサージ方法」
Dクリニック「発毛剤・育毛剤について
はなふさ皮膚科「頭皮マッサージで育毛はできる?やり方・効果を解説
加藤AGAクリニック「育毛治療
AGAや薄毛で悩みの方はスーパースカルプ発毛センター「最低半年は使いましょう
ノワール大宮クリニック「薄毛対策はヘアサイクル(毛周期)の仕組みを知ることから【AGA基礎知識】
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