薄毛は食べ物で改善できる~髪に良い食べ方、食べ合わせ~

髪の毛は、食事で摂る栄養を使って作られます。

つまり、日頃の食事が髪の毛、頭皮環境に与える影響は大きく、乱れた食生活は薄毛に繋がります。薄毛の予防・改善には食生活の見直しが欠かせません。

この記事では、髪の毛に良い食べ物と悪い食べ物を解説します。また、正しい食べ方や食べ合わせも紹介します。

恵比寿美容クリニック 副院長 西田 恭之 先生
恵比寿美容クリニック 副院長
西田 恭之 先生
東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は副院長として診療に従事。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているわけではございません。

薄毛対策に効く食事~髪コトが選ぶ神(髪)メニュー3選

まずは、薄毛改善を期待できる食事を「神(髪)メニュー」として3つ紹介します。薄毛対策に効果的とされる理由については、後の章で詳しく解説します。

納豆キムチ

納豆キムチのイメージイラスト

発酵食品の納豆とキムチはよく「健康に良い」と言われますよね。髪の毛のことを考えたときにも、納豆とキムチは毛髪に良い食べ物です。

というのも、納豆は髪の毛の成長に欠かせないタンパク質、ミネラル、ビタミンを豊富に含んでいます。

また、キムチに含まれるカプサイシンや納豆に含まれる大豆イソフラボンが頭皮や胃腸の知覚神経を刺激することにより、髪の毛を成長させる働きのある「IGF-1」という物質が増加して、薄毛を防ぐ効果があるとされています。

そして、納豆のオリゴ糖とキムチの乳酸菌はお互いの発酵パワーを引き立てるので、食べ合わせとしても完璧です。

レバニラ炒め

レバニラ炒めのイメージイラスト

レバーは牛、豚、鶏問わず鉄分、タンパク質、ビタミンB群が多く含まれています。この3つの栄養素は髪の成長には欠かせません。詳しくは後述しますが、レバーは薄毛対策に効果的といわれている“最強の食べ物”です。

また、ニラや玉ねぎにはビタミンB1の吸収を高めてくれる「硫化アリル」という成分が含まれています。つまり、ニラレバは育毛の理にかなった食事メニューなのです。

牡蠣の野菜炒め

牡蠣の野菜炒めのイメージイラスト

牡蠣はタンパク質、ミネラル(亜鉛)、ビタミンを含んだ食品であり、レバー同様に“最強の食べ物”のひとつです。

野菜は言わずもがな、ビタミンが豊富であり、とくにピーマンや人参など緑黄色野菜は栄養価が高いです。また、ほうれん草は亜鉛の吸収をサポートしてくれる鉄分を多く含んでいるのでおすすめです。

薄毛を改善・予防する食べ物

先ほど紹介したメニューは一例に過ぎませんが、薄毛対策で大事なのは「髪の毛に良い食べ物を摂取すること」です。

髪の毛に良い食べ物とは、髪の毛を作る、育てるために必要な栄養素が含まれる食べ物です。

ここでは、身近な食べ物に入っている、髪の毛の生成・成長に欠かせない栄養素を紹介します。

髪の毛に良い栄養素

薄毛が気になる方が積極的に摂取したい栄養素は下記の3つです。

タンパク質
ミネラル
ビタミン

栄養素①タンパク質

髪の毛の主成分は、18種類のアミノ酸が結合してできた「ケラチン」というタンパク質です。髪の毛の99%がケラチンで構成されています。

ケラチンが不足すると、主成分がなくなるわけですから健康な髪の毛は育ちません。全く作られないというわけではなく、髪の毛がやせ細りやすくなるのです。

ケラチン不足を防ぐためには、ケラチンの元になるアミノ酸を多く含んだタンパク質を摂取しましょう。

動物性タンパク質動物性タンパク質の豊富な食べ物(肉類・魚介類・卵・乳製品)のイメージイラスト 肉類
魚介類

乳製品
植物性タンパク質植物性タンパク質の豊富な食べ物(米・小麦・大豆製品)のイメージイラスト
小麦
大豆製品

※表は横スクロール可能です

 

上に挙げた食べ物はタンパク質が豊富です。タンパク質には、大きく分けると肉や魚の動物性タンパク質と大豆などの植物性タンパク質があります。

どちらも髪の毛に必要な栄養がありますが、カロリーを抑えながら効率よく摂取するなら植物性タンパク質が向いています。

栄養素②ミネラル

ミネラルは健康な骨を維持するなど、体の機能を正常に保つために必要な栄養素です。無論、髪の毛の育成にも欠かせません。ミネラルのなかでも亜鉛は「必須ミネラル」とも呼ばれ、先のケラチンの生成する役割もあるので、髪の毛の成長には大いに影響します。

ミネラルが不足すると、新陳代謝が正常に行われないので抜け毛が増えるなどの異常をきたします。とくに夏は発汗によりミネラルを失いやすい季節なので、注意が必要です。

ミネラル、とくに亜鉛が多く含まれるのは下記の食べ物です。

亜鉛を多く含む食べ物(牡蠣・牛肉・レバー・大豆製品〈きな粉など〉ナッツ類・海藻〈昆布やわかめ〉)のイメージイラスト

牡蠣
牛肉
レバー
大豆製品(きな粉など)
ナッツ類
海藻(昆布やわかめ)

レバーのなかでも、豚が最も亜鉛の含有量が豊富で100g当たり7mg含まれています。
(100g当たり牛レバーは6.7mg、鶏レバーは3.5mgの亜鉛含む)

牡蠣やレバーを食べる機会が少ない方は、コンビニなどに売っている豆乳飲料など手軽に手に入れられる食品で補ってもいいでしょう。

栄養素③ビタミン

細胞の機能を活性化させるビタミンは、髪や頭皮の健康のために欠かせません。ビタミンは10種類以上ありますが、髪の毛や頭皮環境への影響が大きいのは次の4つです。

ビタミンA・血流を良くして、頭皮環境を良くする
・皮膚や粘膜を守り、免疫力を高める
ビタミンB群・頭皮の新陳代謝を活性化する
ビタミンC・抗酸化力や免疫力を高め、髪の毛の成長を促す
ビタミンE・細胞の酸化を抑えるアンチエイジング効果がある

※表は横スクロール可能です

 

ビタミンB群のなかでも、とくにビタミンB6とB12が髪の毛の成長に欠かせません。

ビタミンB6は頭皮の新陳代謝を促す働きがあり、ビタミンB12は赤血球の生成が主な働きですが、毛細血管を強くし、頭皮環境を改善する効果があります。

上記のビタミンが豊富な食べ物は次の通りです。

ビタミンが豊富な食べ物(レバー・緑黄色野菜・牡蠣・ナッツ類・うなぎ)のイメージイラスト

レバー(ビタミンA、ビタミンB6)
緑黄色野菜(ビタミンA、ビタミンC)
牡蠣(ビタミンB12)
ナッツ類(ビタミンE)
うなぎ(ビタミンE)

レバーと牡蠣はビタミンだけでなく、タンパク質、ミネラルも豊富な食べ物なので、薄毛対策に効く“最強の食材”といえます。

また、ナッツ類も髪の毛に良い3つの栄養素をバランスよく含んでいます。なかでもアーモンドは栄養価が高いので、おすすめです。

薄毛の人は避けたい食べ物

ファストフードのイメージ画像

薄毛が気になる方が積極的に摂りたい食べ物がある一方、避けたい食べ物もあります。

総じて言えるのは、糖質や脂質が多い食べ物は中性脂肪が溜まり、薄毛の原因となる血行不良を起こしやすいです。

ここでは、薄毛の方が避けたい食べ物を紹介します。

ファストフードやインスタント食品

ファストフードやインスタント食品は、糖質、塩分過多です。また、そもそも添加物が多いので健康に良くありません。

また、インスタント食品に多く含まれるポリリン酸は、髪の成長に必要な亜鉛の吸収を阻害させる働きがあります。

ファストフードやインスタント食品をついつい食べがちな方は、食べる量や回数を見直しましょう。

スナック菓子や揚げ物

脂質が多いスナック菓子、揚げ物もよくありません。

過度に脂質を摂取すると血液が「ドロドロ」になって血行が悪くなるだけでなく、皮脂の分泌が増加します。皮脂の分泌が多くなると、頭皮に炎症を起こす可能性があります。

厚生労働省が発表している食事摂取基準(2020年)では、脂質の1日の目標摂取量はエネルギー比の20~30%となっています。男性で600〜700kcal、女性で500kcal程度です。

1日の摂取総量が基準を大幅に超えないように調整しましょう。

甘いお菓子、スイーツ

甘いお菓子、スイーツは糖分が多く含まれています。糖質を過剰に摂取すると脂肪に変換され、皮脂分泌が増える原因となります。

また過剰に摂取した糖質はタンパク質と結びついて「AGEs(終末糖化産物)」に変化する可能性があります。AGEsは髪の毛を生成する毛母細胞の働きを阻害します

ファストフードやスナック菓子、スイーツなど健康的にもあまり良くないと言われる食べ物は、髪の毛にとっても良くありません。

健康のためにも、髪の毛のためにもできるだけ適度な量を食べるように心がけましょう。

薄毛の人は食べ方にも注意しよう

暴飲暴食のイメージ画像

これまで髪の毛に良くない食べ物、悪い食べ物を紹介しましたが、薄毛対策には「食べ方」にも注意が必要です。

暴飲暴食は避ける

食べ過ぎにより体重が増えてしまうと血行は悪くなります。それだけでなく、内蔵に負担がかかるので必要な栄養を正常に摂取できない可能性もあります。

また、暴飲暴食は自律神経の乱れ、ストレス、睡眠の質の低下を招く危険性があるので髪の毛の成長にとっては良くありません。

外食よりも自炊を心掛ける

一概に、外食がダメというわけではありませんが、一般的に自炊よりも脂質が多い食事になりがちです。

事実、外食の回数が多い人ほど肥満度が高いという調査結果もあります。

※参考:政府統計の総合窓口『国民健康・栄養調査74 外食を利用している頻度別、BMIの状況 – 肥満度(BMI)、外食を利用している頻度別、人数、割合』

前述した通り、脂質が多い食事は皮脂の過剰分泌を招く恐れがあります。

外食をするにしても、脂肪分が少ないメニューにしたり、前述した「髪の毛に良い食べ物」を選んだりするように心掛けましょう。

過度なダイエットは禁物

極度な糖質制限をしたり、食事そのものの回数を減らしたりするなどの過度なダイエットは、摂取する栄養が足りなくなるので健やかな髪の毛が育ちません。

ダイエットをするにしても、髪の毛に必要な栄養(タンパク質、ミネラル、ビタミン)は充分に摂取するようにしましょう。

薄毛の人が気になる食べ物に関するQ&A

Q&A(よくある質問)のイメージ画像

この記事では、食べ物から薄毛を改善していきたいと思っている読者に向けて、薄毛に効果のある食べ物やその食べ方をご紹介してきました。

ここでは、薄毛と食べ物に関して知っておきたいことをQ&A形式でまとめました。

Q.1 飲み物にも薄毛に良い(悪い)ものがある?

A.もちろん、あります。

髪の毛に良いとされる飲み物は次の通りです。

とくに害はなく、水を多く飲むことでデトックス効果もあるので、血行不良を防ぎます。
ココア抗酸化作用があるポリフェノールを豊富に含んでおり、頭皮の老化を防ぐ効果が期待できます。ただ、糖分が多すぎるものは逆効果です。
豆乳男性ホルモンを抑える効果があるイソフラボンが豊富で、薄毛対策の効果を期待できます。
緑茶ココア同様に、抗酸化作用があるカテキンが豊富です。
コーヒー血流を良くしてくれる効果があります。ただし、砂糖やミルクの入れすぎには注意しましょう。

※表は横スクロール可能です

 

ただし、コーヒーに含まれるカフェインにはアデノシンという発毛促進成分の働きを阻害する作用もあると言われています。

また、カフェインの摂取により睡眠を妨げられる可能性もあります。適量であればとくに問題ありませんが、摂り過ぎには注意しましょう。

過度の飲酒は髪の毛に良くない

お酒の飲み過ぎは、健康だけでなく、頭皮環境にとっても良くありません。

アルコールは体内で分解するときに「アセトアルデヒド」という有害物質を発生させます。アセトアルデヒドは、薄毛の原因となる男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)の働きを促してしまい、摂取量が必要以上に多いと薄毛につながってしまう恐れがあります。

適度なアルコール摂取は血行を良くしてくれるので頭皮環境にとって良いですが、飲み過ぎにだけは注意しましょう。

Q.2「ワカメは髪の毛にいい」ってホント?

A.科学的根拠はありません。

ただ、髪にとって良い栄養素(タンパク質、ミネラル、ビタミン)が含まれているのは事実です。

食事はバランスが大切です。ワカメばかり食べるのではなく、あくまで髪の毛に良い食材の一つとして、普段の食事に取り入れましょう。

Q.3 サプリメントで補ってもいい?

A.はい。

毎日の食事で摂るのが難しい場合はサプリメントで補うのもアリです。薄毛が気になる方のために販売されている「育毛サプリ」も沢山あります。

ただ、サプリは今ある髪の毛の「育毛」には効果があるものの、「発毛」は期待できません。サプリはあくまでも補助であると捉えて、基本的には食事をはじめとした生活習慣の改善に取り組みましょう。

【まとめ】薄毛対策に効果がある食べ物

薄毛が気になる方は、普段の食事を見直すことで改善が期待できます。

最後に、ここまでの内容をもう一度おさらいしておきましょう。

髪の毛に良い栄養素

タンパク質
⇒ 肉類、魚介類、卵、大豆製品など

ミネラル
⇒ 牡蠣、レバー、大豆製品、ナッツ類、海藻など

ビタミン
⇒緑黄色野菜、牡蠣、ナッツ類など

髪の毛にとって良くない食ベ物

ファストフードやインスタント食品
スナック菓子や揚げ物
甘いお菓子、スイーツ

薄毛の改善には、食べ物だけでなく食べ方や食習慣にも気を付けましょう。暴飲暴食や過度なダイエットは禁物です。

普段からバランスの良い食事を心掛けて、意識的に「髪の毛に良い食べ物」を取り入れるようにしましょう。

参考文献
FORZA STYLE「わかめより唐辛子が効く? AGAの名医が教える「頭髪の真実」
【公式】女性の薄毛治療専門病院 AGAスキンクリニック レディース院[FAGA]「【医師監修】薄毛と食生活の関係について
グリコ「栄養成分百科
発毛専門のリーブ21公式「Vol.23 いまさら聞けない。髪の毛の主成分ケラチンって何?
AGAタイムス「【医師が教える】糖尿病は薄毛を招くのか? 脱毛症と糖尿病の関係性を解説
AGAタイムス「【医師が教える】必須ミネラルと髪の毛の関係性
オーソモレキュラー医学会「コロナ対策・摂りたい栄養素(3)亜鉛
政府統計の総合窓口「国民健康・栄養調査74 外食を利用している頻度別、BMIの状況 – 肥満度(BMI)、外食を利用している頻度別、人数、割合
薄毛治療・AGAならAGAナビ「薄毛を予防・改善したいなら!日ごろから摂取すべき栄養素・食べ物などを詳しく解説
東京AGAクリニック「わかめで髪は増えるの?髪の三大栄養素で捉える「わかめの力」
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